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【平昌五輪】菊池彩花、「諦めない選択」でけが乗り越え、結実のメダル

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菊池彩花、「諦めない選択」でけが乗り越え、結実のメダル

【平昌五輪2018スピードスケート】菊池彩花=江陵オーバル(松永渉平撮影) 【平昌五輪2018スピードスケート】菊池彩花=江陵オーバル(松永渉平撮影)

 菊池彩花は大けがを克服し、「諦めない」という強い信念が実を結んだ。

 平成28年8月、練習中に転倒しスケート靴の刃で右脚の腱などを断裂。「誰もが絶望的な感情を持ったかもしれない。私自身は周りの反応をみて本当にまずい状況なんだと悟った」。菊池は昨年7月、故郷の長野県南相木村の公民館報に寄せた手記で当時をこう振り返った。

 始まったリハビリ生活。表向きは気丈に振る舞うが、気持ちはなかなか前向きになれなかった。「選手として終わりなのか」。自問自答が続いた。支えになったのはチームメートや姉妹で五輪出場を目指す家族の存在。「私は絶対に諦めない。絶対に復帰してオリンピックでメダルを穫りたい」。手記のタイトルは「諦めない選択」だった。

 けがの数カ月後、中学校時代に部活コーチとして指導にあたった畠山忠彦さん(46)は菊池の様子が気になり、母親の初恵さん(55)のもとに車を走らせていた。途中、山あいの道を走る自転車を追い抜かした。乗っていたのは菊池だった。「全然、ダメです。体が動かない」。菊池はそう話していたというが、表情に悲壮感はなかった。

 今年の正月、畠山さんと会った際に「メダルを持って帰れたら」と話したという。願い通りのメダル獲得。村をあげて応援する故郷への恩返しにもなった。(高久清史)

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