産経ニュース

【平昌五輪】スキーHP小野塚彩那、残るは五輪の頂点…「スイッチ」で勝負

平昌五輪2018 平昌五輪

記事詳細

更新

【平昌五輪】
スキーHP小野塚彩那、残るは五輪の頂点…「スイッチ」で勝負

女子ハーフパイプの公式練習を終えた小野塚彩那=平昌(共同) 女子ハーフパイプの公式練習を終えた小野塚彩那=平昌(共同)

 世界女王が頂点に歩を進めた。フリースタイルスキー・女子HP予選に出場した小野塚は安定した技を決め、決勝に進出。世界選手権やワールドカップ(W杯)を制した小野塚が唯一手にしていないのは五輪の金メダル。「雪が滑りやすいのでスピード勝負で自分に向いている」というコースでの狙いは明確だ。

 新潟県南魚沼市出身。専大卒業後まで速さを競うアルペンと、スキーの技術を採点方式で争う基礎スキーに打ち込んだ。人生が大きく動いたのは2011年春。フリースタイルスキーのHPがソチ五輪の正式種目に採用されることが決まったときだ。すぐに転向を決意。自宅で直接報告を受けた母のゆかりさん(49)は資金面や指導者の確保を心配したが、「やってみなきゃわからない」の一点張りで聞かなかった。その性格に「あの子は昔から一度決めたら、そこに一直線」と苦笑する。

 周囲の懸念は結果で消し去った。転向3年目のソチ五輪で銅メダルを獲得すると、W杯種目別は14~15年シーズンから2連覇。昨年3月の世界選手権は日本勢初の金メダルに輝いた。

 安定した成績を出し続けられるのは長い競技経験があるから。「私の強みはスピードを落とさずいつでもスキーが踏めるところ。しっかりとしたポジションに乗っていないとできないのが基礎スキーとアルペン。そこを練習していたからこそ、今がある」。高さと、板をつかむ空中姿勢の美しさで世界を驚かせてきた。冬季五輪のスキー解説を行うプロスキーヤーの三浦豪太さん(48)は「彼女は横回転の安定感が抜群。どう滑ればジャッジ(審判)に評価されるかを熟知している」と舌を巻く。

 平昌五輪に向けては、後ろ向きに滑って飛び出す「スイッチ」の精度を磨いてきた。決め技は2回転半の「900(360度×2・5)」。海外勢は左右両方向の900や3回転の1080を決めるが、「スイッチなら、両方向の900とほぼ同等かそれ以上の評価をもらえると思う」。冷静に足元も見つめている。

 予選を終え「5位か6位につけられたらと思っていたので、狙い通り」と振り返った。悲願の金メダルへ。決勝は20日午前に行われる。(岡野祐己)

「平昌五輪2018」のランキング