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【平昌五輪】「絶対王者」の復活劇 羽生結弦を窮地から救ったもの

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【平昌五輪】
「絶対王者」の復活劇 羽生結弦を窮地から救ったもの

男子SPで首位に立った羽生結弦。五輪連覇に向け、見事に復活を果たした =江陵アイスアリーナ(松永渉平撮影) 男子SPで首位に立った羽生結弦。五輪連覇に向け、見事に復活を果たした =江陵アイスアリーナ(松永渉平撮影)

 「絶対王者」の復活劇に、江陵アイスアリーナは観客が揺らす日の丸であふれ、大歓声に包まれた。「久しぶりに観客の皆さんの声援を聞いて、帰ってきたんだなと。スケートを滑る幸せを久々に味わうことができた」。五輪連覇へ絶好のスタートを切った羽生は喜びをかみしめた。

 自身が持つ世界歴代最高得点にあと1・04点に迫る111・68点をマークし、堂々の首位。右足首負傷の影響で約4カ月も実戦を離れたブランクを全く感じさせない意地の演技だった。

 大歓声の中で滑る試合が大好きで、自らを向上させる何よりのモチベーションだ。だからこそ、五輪を控えけがをした今季は苦しかった。

 「痛み止めを打ってでも出ようかと思ったけど、足首が動かなかった」。無念の欠場に涙したのは公式練習中に負傷した昨年11月、NHK杯の演技当日だった。「目指すべきは五輪の金。今は無理するときではない」。周囲に諭されて、首を縦に振るしかなかった。

 復帰への道のりは予想外に長く「治るんだろうかと考えた時期もあった」。氷上練習を再開したのは、既に五輪代表に内定していた1月上旬。団体を回避し、個人戦に照準を絞ったが、間に合うかはギリギリの状態だった。この時期の滑りを目にした関係者によると、明らかに右足の蹴りが弱く、スケート靴の刃を倒す角度も左に比べ浅かったという。痛みも完全には取れていなかった。

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