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【平昌五輪】欧州、南北融和ムードを警戒 仏のルドリアン外相「強硬姿勢で臨むべき」

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欧州、南北融和ムードを警戒 仏のルドリアン外相「強硬姿勢で臨むべき」

アイスホッケー女子の1次リーグ最終戦を前に、円陣を組む韓国と北朝鮮の合同チーム「コリア」=14日、韓国・江陵(共同) アイスホッケー女子の1次リーグ最終戦を前に、円陣を組む韓国と北朝鮮の合同チーム「コリア」=14日、韓国・江陵(共同)

 【パリ=三井美奈、ベルリン=宮下日出男】平昌五輪を受けた北朝鮮と韓国の融和ムードの高まりに対し、欧州で懐疑的な声が強まってきた。北朝鮮に対しては日米よりも「対話」重視を強調する姿勢が目立っていたが、韓国の早急な対北接近で核・ミサイル問題が置き去りになるとの警戒などがあるとみられる。

 欧州連合(EU)は15日、ブルガリアで非公式外相理事会を開き、北朝鮮問題も協議。フランスのルドリアン外相は先立つ14日、「北朝鮮に強硬姿勢で臨むべきだとの立場は不変」とする声明を発表し、理事会で提案する意向を示した。

 北朝鮮側は10日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領に訪朝と首脳会談を呼びかけたが、ルドリアン氏は声明で「核・ミサイル計画をめぐる交渉」が目標であり、融和自体を目的とすべきではないとの姿勢を示した。

 EUは2000年、韓国の金大中(キム・デジュン)大統領(当時)が進めた「太陽政策」を支持し、金氏の訪朝後には北朝鮮と外交関係を樹立。当時の議長国スウェーデンの首相らがEU代表団として金正日(ジョンイル)総書記(同)と平壌で会談し、太陽政策を後押しした経緯がある。

 だが実は結ばず、北朝鮮は核・ミサイル実験を繰り返した。仏紙リベラシオンは「北朝鮮は時間稼ぎをしている」と強調。仏紙ルモンドは「文氏は北朝鮮が少し歩み寄っただけで米国に合同軍事演習の延期、国連には対北制裁の適用除外を求めた」と疑問を示した。

 東西分断を経験したドイツでも緊張緩和を歓迎しつつも、「戦争の危機を減らすにはあらゆる機会を捉えねばならないが、不注意な合図を送った」(南ドイツ新聞)と文氏の前のめり姿勢を懸念。独紙ウェルトは圧力か接近かとの議論が分断時代に東独への対応をめぐって西独にもあったとする一方、北朝鮮は日米と韓国という「敵の分断を狙っている」と分析した。

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