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【平昌五輪】一度も表彰台に立っていない原大智、がむしゃら「銅」つかむ

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【平昌五輪】
一度も表彰台に立っていない原大智、がむしゃら「銅」つかむ

日本の男子モーグル史上初の銅メダルを獲得し、こぶしを突き上げる原大智=フェニックス・スノーパーク(共同) 日本の男子モーグル史上初の銅メダルを獲得し、こぶしを突き上げる原大智=フェニックス・スノーパーク(共同)

 20歳の若武者が初めての五輪の舞台で大仕事をやってのけた。「やっとほっとした。いままでつらかったけど、初めての表彰台で心はいっぱいです」。今季ワールドカップで一度も表彰台に立っていない原大智が、男子モーグル初のメダル、それも今大会日本勢初の表彰台に胸を張った。

 平昌入りしてからは極度の緊張で、頭痛や吐き気などの体調不良に見舞われた。それでも予選を通じて「自分の滑りは決まっていた」。手応えは結果へと通じる。決勝2回目は12人中トップのスコアで日本勢で唯一決勝3回目に進むと、得意のスピードと磨いてきたエアを生かした滑りを披露してゴールの瞬間、メダルを確信したかのように両手を突き上げた。

 思い切りのよさが持ち味だ。中学卒業後、カナダに武者修行。スポーツ専門学校「カナディアン・スポーツ・ビジネス・アカデミー」へ入学して腕を磨いた。それでも本場ではエア、ジャンプともに実力に大きな差があることを痛感させられる日々…。

 「微々たる進化しかないが、人並みになりたい」。控えめな口調とは裏腹に、胸のうちに渦巻いていたのは1学年下のライバル堀島行真への対抗心だった。昨年3月の世界選手権で2冠に輝いた堀島に対し、自らは体調不良で出場することさえできなかった。「悔しいという言葉でも表せないぐらいの感情はもう味わいたくない」。がむしゃらになれた理由だった。

 得意ではないエアを磨こうと跳躍中に板をつかむ「グラブ」の技に挑んだ今季、その「技」が本番で評価され「ずっとこの日のために練習してきたことが報われた」と振り返ると「楽しくて楽しくて仕方がなかった」。力を出し切ってつかみとったメダルに、最高の笑みがこぼれた。(岡野祐己)

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