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【平昌五輪】8大会連続の五輪確定 「レジェンド」葛西、予選20位にも笑顔 「これでふっきれる」

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【平昌五輪】
8大会連続の五輪確定 「レジェンド」葛西、予選20位にも笑顔 「これでふっきれる」

男子ノーマルヒル予選の葛西紀明のジャンプ=8日、韓国・平昌のアルペンシア・スキージャンプセンター(早坂洋祐撮影) 男子ノーマルヒル予選の葛西紀明のジャンプ=8日、韓国・平昌のアルペンシア・スキージャンプセンター(早坂洋祐撮影)

 予選を通過した葛西が柔和な表情を浮かべる。全体20位での通過がうれしかったわけではない。予選出場で8大会連続の五輪出場が確定。「五輪の緊張感はなかったけど、8回目に出られるのかなぁという重圧があった。これでふっ切れるんじゃないか」と安堵感が広がった。

 飛距離98メートルは物足りなく思える。それでも本人の感触は悪くない。試技では99・5メートルを飛び「少しずつ手応えがあって、きのう(の公式練習)よりよくなっている」。繊細なジャンプを突き詰めてきた45歳にしか分からない感覚がある。

 前日の公式練習は苦しんだ。5人の五輪代表から個人ノーマルヒル出場の4人を選ぶ真剣勝負に、「レジェンド」と呼ばれるその人も「試合と同じようにどきどきしてしまって硬くなった」。距離は1、2回目が全体24位、27位と振るわず、ラストチャンスだった3回目に15位の及第点を出してもぎ取った出場権だ。

 一夜明けて、余裕が出てきた。周囲の様子がみえるようになって気になったのは五輪初出場の小林潤。「潤志郎がスタート台に向かうのがいつもより早い。体が冷えるだけなのに、緊張しているんだろうな」。26年前に五輪に初出場した自分と重ね合わせる心のゆとりも生まれていた。

 ジャンプは助走や飛行姿勢にミリ単位の調整が必要な上、精神的な安定も求められる。歴戦の雄は自分の感覚を取り戻しつつあり、重圧からも完全に解き放たれた。トップの背中は遠い。それでも10日の本戦では、持てる技術と経験のすべてを注ぎ込んで悲願の金メダル獲得に挑む。(奥山次郎)

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