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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】落語会で子供のハートをつかんだ後輩、吉笑 ハーメルンの笛吹きと呼んでやる!

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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】
落語会で子供のハートをつかんだ後輩、吉笑 ハーメルンの笛吹きと呼んでやる!

 すると、吉笑が私の表情を感じ取ったんでしょう。お互い落語家修行をしてきた身。ともに厳しい前座時代を乗り越えて、今や二ツ目の身分。お互いの心を確かめるのに、言葉はいらない。

 彼の目を見つめながら、私は感謝を込めて軽くうなずきました。今日という日のうれしさに、一瞬、目が潤んでしまったかもしれない。吉笑もその様子を見て、感極まったんでしょう。

 おもむろに、自分のまわりに集まっていた子供たち5、6人の肩をガッと抱きよせ、私に熱い言葉を浴びせました。

 「どうです、アニさん! この人間性の違い!!」

 ちきしょう。トドメを刺しに来やがった。

 私が吉笑の新作落語で一番好きなのは「独り相撲」。ご商家の若い者や番頭が相撲興行を見物してきて、それぞれ見てきた様子を報告する。しかし話を伝える技術が伴わず、さらにはピントはずれの報告をしだして一騒動になる、という落語。

 芥川龍之介の「藪の中」を喜劇にした感じ。新作だけど、どこか古典っぽい。舞台も江戸や明治の日本。吉笑が言うところの「擬古典」というジャンルなのでしょう。

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