産経ニュース

【人間爆弾「桜花」最後の証言】(3)病室で聞く仲間の出陣 桜花隊初出撃「俺が治るのが先か、日本がなくなるのが先か」

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【人間爆弾「桜花」最後の証言】
(3)病室で聞く仲間の出陣 桜花隊初出撃「俺が治るのが先か、日本がなくなるのが先か」

出撃を控えた搭乗員。一式陸上攻撃機には桜花が搭載されている 出撃を控えた搭乗員。一式陸上攻撃機には桜花が搭載されている

 人間爆弾「桜花」搭乗員だった元上飛曹、佐伯(旧姓・味口)正明(91)=愛媛県西条市=は最終決戦を控えた昭和20(1945)年1月17日、茨城・鹿嶋の海軍神之池航空基地での投下訓練で着陸に失敗する。

 桜花による投下訓練は一度しか行われず、成功するとあらゆる条件下で作戦可能な練度Aとなる。事前に零戦を使用し、エンジンの出力を絞り、目標地点に着陸する訓練を行うが、上空から投下後、エンジンなしで着陸するのは至難の業だった。

 急角度からの着地で数十メートル、バウンドし佐伯機は裏返しとなり、全身打撲と風防ガラスの破片による裂傷で36針縫う重傷を負った。血まみれの佐伯を見た上官はとても助からないだろうと、海軍葬儀の準備を命じる手回しの良さだった。通夜の用意ができたころ、「生きそうだ」という知らせが病院から入った。

 1月20日、桜花隊を主力とする神雷部隊第1陣が九州南部の前線基地に進出を始めた。病室に横たわり、安静を命じられていた佐伯は当然のごとく選から漏れた。

続きを読む

このニュースの写真

  • (3)病室で聞く仲間の出陣 桜花隊初出撃「俺が治るのが先か、日本がなくなるのが先か」

「ニュース」のランキング