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【原発最前線】大詰めのトリチウム水問題 「元汚染水」の安全性、受け入れられるか

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【原発最前線】
大詰めのトリチウム水問題 「元汚染水」の安全性、受け入れられるか

東京電力福島第1原発敷地内に立ち並ぶトリチウム水などが入ったタンク 東京電力福島第1原発敷地内に立ち並ぶトリチウム水などが入ったタンク

 タンクに貯蔵されている処理水は、原子炉内を通って汚染された水を、浄化装置を使ってトリチウム以外を除去したものだ。捨てられずにたまり続けるトリチウム水と、放出されているくみ上げ水とで濃度以外は科学的に大差はない。ただ、前者は「元汚染水」だという点が、その扱いに決定的な差を生じさせている。

 海洋放出に反対する福島県漁連の野崎哲会長は「事故後の汚染がようやく落ち着いてきたところで、改めて汚染されたものを海に流すのは反対だ」と述べ、「タンクによる陸上保管こそがリスクが少ない」と主張する。また、事故前からトリチウムを含む水が放出されていたことについては「聞いていなかった」と不信感をあらわにしている。

 一方、自民党の東日本大震災復興加速化本部は7月12日、まとめた提言でトリチウム水の処分について「問題を先送りせず、遅滞なく解決策を見いだすこと」と求めており、海洋放出に向けた外堀は埋められつつある。

「心」の問題へ総力を

 第1原発の廃炉作業の安全性を監視している原子力規制委員会は、以前からトリチウム水について「希釈して海洋放出-が現実的な唯一の手段」とし、さらに更田(ふけた)豊志委員長は「海洋放出を決めてから準備に数年かかる」として年内の結論を求めてきた。

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