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【iRONNA発】西野ジャパン 「恐れの心理」がほころびに変わった瞬間 杉山崇氏

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【iRONNA発】
西野ジャパン 「恐れの心理」がほころびに変わった瞬間 杉山崇氏

ベルギー戦の後半終了間際、決勝ゴールを決められたGK川島(右端)と倒れ込む昌子 =3日、ロストフナドヌー(共同) ベルギー戦の後半終了間際、決勝ゴールを決められたGK川島(右端)と倒れ込む昌子 =3日、ロストフナドヌー(共同)

 試合序盤、日本は挑戦者のメンタリティーがチーム全体を覆っていたように思えます。MF原口元気の先制点もそこから生まれたゴールに見えました。入った瞬間、原口の「信じられない」といった表情からも、無心で「自分にできること」に集中したシュートだったことがうかがえます。

 ただ、勝ち越し後の日本は前掛かりになってきたベルギーをいなす形になりました。日本のパス回しのうまさが分かってきたベルギーは無理に追い回さなくなり、一見歩いているようでも、ボール奪取のチャンスとみると一気にスピードアップする場面もありました。

 筆者はそのようなベルギーに勝者のメンタリティーを感じました。勝者としての誇りのために、自分にできることを全力で行う。メンタリティーとは、原動力が「恐れ」か「誇り」かで大きく変わります。相手を恐れての集中力ではなく、楽に流される自分を嫌がるメンタリティーです。ですから、相手がどうあれ常に全力を出す準備ができていますし、相手の状況にかかわらず集中力が途切れません。

 日本が最初に失点した場面を振り返ると、日本の選手はほぼ自陣に戻ってはいましたが、ニアサイドとパスの受け手になりそうな選手のマークに集中しすぎていました。ファーサイドのケアは、冷静に考えれば誰かがすべきだったのですが、失点に対する恐れの強度が強すぎたのかもしれません。

 挑戦者のメンタリティーは一度ほころび始めると、なかなか戻ってきません。なぜなら、恐れは心身を疲れさせるからです。ベルギー戦の日本に限れば、最後まで挑戦者のメンタリティーを途切らせるべきではなかったといえるでしょう。ただ、理想を言えば、勝ち越し後の日本は勝者のメンタリティーに切り替えて戦ってほしいところでした。

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