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【原発最前線】「現行基準見直し」の声ない放射線審議会 福島の教訓を提示へ

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【原発最前線】
「現行基準見直し」の声ない放射線審議会 福島の教訓を提示へ

福島第1原発事故後の放射線基準などについて議論した放射線審議会総会=6月22日、東京都港区 福島第1原発事故後の放射線基準などについて議論した放射線審議会総会=6月22日、東京都港区

 また、事務局提出の資料では、除染実施計画を策定する地域の要件とされた「空間線量率が毎時0・23マイクロシーベルト未満ではないこと」とする基準について、4つの行政資料と学術論文から検証した。毎時0・23マイクロシーベルトは、個人の年間追加被曝(ひばく)線量1ミリシーベルトを1時間当たりに換算したもので、1日のうち屋外に8時間、木造家屋に16時間滞在すると仮定し、外部被曝線量は空間線量の0・6倍として算出されていた。結論では、個人線量計を身につけた被災地の住民のデータなどから「基準はもともと保守性(安全寄り)を織り込んだ設定だったが、結果としてさらに相当程度の裕度(許容範囲)があった」としている。

「安全側」のデメリット明示を

 総会での議論では、出席した岸本充生・大阪大教授は「暫定規制値では、半減期が8日と短い放射性ヨウ素の場合は、日々基準値を小さくした運用を行うべきだったが、実際の運用は全く違っていた」と事故直後の問題点を指摘。また、「基準値を安全側にするのは一見非常にいいことに聞こえるが、その裏で別のリスクやコストを増やすデメリットがあることを明示すべきだ」と述べた。

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