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【原発最前線】非公開ヒアリングは「癒着」の再来? 規制委が2回に制限へ

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【原発最前線】
非公開ヒアリングは「癒着」の再来? 規制委が2回に制限へ

「東海再処理施設」の廃止措置計画について発言する原子力規制委員会の更田豊志委員長=13日午前、東京都港区 「東海再処理施設」の廃止措置計画について発言する原子力規制委員会の更田豊志委員長=13日午前、東京都港区

 更田氏は「ヒアリングではこちら側の判断を伝えてはいけない。ネゴシエーションをやっているのではないかとみられることは、組織の根幹に関わることだ」とクギを刺す一方、ヒアリング自体を公開することについては「セキュリティーに関わる情報もあるので、慎重に、段階的に進めてもらう」との考えを示した。

問題は人の「心」?

 会合では伴信彦委員が「公開の場で議論をすることを恐れないマインドが必要になるのではないか」と規制庁職員らの心構えについて触れ、「例えば勘違いで、とんちんかんな質問をしてしまった、というようなことを責めることがないようにするべきだ」と“優しい”提案を行った。

 更田氏も定例会見で職員の心の問題に言及した。

 「例えば審査官が技術的な力量に不安があると、いきなり公開の会合で言えない。事前にこれはおかしな質問ではないよね、と確認してからでないとできない。ヒアリングでは自由に話せるが、公開の席になると引っ込み思案というか、黙ってしまうような人物像は、私たちが求めるものでは全くないので、排除したい」

 審査会合での議論は徹底して理系の内容だが、やりとりの裏にはこんな“文系”要素も潜んでいる。福島第1原発事故をきっかけに、それまでの事業者と規制組織との一体化が強く批判された。規制委への改組で両者の分離は体制的には実現したが、緊張関係の維持にはヒアリングなどの仕組みの改善と、人の心の問題が複雑に関わってくる。今回は更田氏の指導力を評価すべきだろう。

□原子力規制庁

 原子力規制委員会の事務局組織。東京電力福島第1原発事故を教訓に、内閣府の原子力安全委員会、経済産業省の原子力安全・保安院、文部科学省の放射線モニタリング部門などを統合し、平成24年9月に発足した。緊急事態対策官を置いて原発事故に対応する長官官房と、原発の安全審査などを行う原子力規制部に分かれ、各地の原子力施設の近くに原子力規制事務所を設置している。職員数978人(平成30年3月末現在)。

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