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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】師匠の芝居で学んだ落語家が見せない噺の作り方

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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】
師匠の芝居で学んだ落語家が見せない噺の作り方

 「台本くらい、丸ごと一冊覚えてこい!」

 12年近く前のこと。師匠、立川志らく主宰の劇団「下町ダニーローズ」の稽古中、当時前座だった私は師匠から小言を頂いたのでした。この時期の前座にとって、お休みの役者さんの代役も、大事な役割の一つです。台本を読みました。電車の中、稽古場の行き帰り、家に帰って。ですが、そうそう完璧には覚えられない。

 入門して二度目の芝居期間、思い切って台本を見ずに代役をやってみた。長ぜりふとなると、途端につっかえる。当然、師匠から怒鳴られます。

 「前座が稽古の邪魔をしてどうする!」

 怒られながらも何日か続けていると、出演の師匠方や役者さんが、コッソリ褒めてくださる。これが前座の生きがいです。

 「頑張ってるな」「うまくなったね」

 しかし!!

 2、3年もたつと、前座も増長します。代役をやりながら、勝手にせりふを変えてみる。もちろん師匠からは大目玉。

 「お前のギャグを挟むな!!!」

 われながらすごいですね。師匠が丹精込めて書き上げた台本を、前座の分際で「修正」するわけですから。よくぞ島流しを申し付けられなかったものです。や、優しいな。師匠。

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