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【iRONNA発】プーチン大統領 世界で孤立するロシアの焦り 名越健郎氏

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【iRONNA発】
プーチン大統領 世界で孤立するロシアの焦り 名越健郎氏

モスクワ中心部の広場で支持者を前に演説するロシアのプーチン大統領=18日(タス=共同) モスクワ中心部の広場で支持者を前に演説するロシアのプーチン大統領=18日(タス=共同)

 前回2012年の大統領選でも、プーチン氏は都市部住民の反プーチン運動という逆風に見舞われており、当選後、ウクライナ干渉やシリア空爆という国粋主義的な強硬路線を推進した。その結果、クリミア併合直後、支持率は空前の90%に達した。

 だが、その後、欧米の制裁や原油価格下落で国民の生活苦が広がり、長期化するプーチン体制への閉塞(へいそく)感が出始めた。今回、投票日をクリミア併合4周年に設定したこととあわせ、プーチン政権は再度、米国を手玉に取る強硬外交で選挙を乗り切ろうとしたのだろう。

 ただし、プーチン氏は「落とし所」も用意している。演説の最後に「世界に新たな脅威を作り出す必要はない。むしろ、交渉のテーブルにすわり、新たな国際安全保障システムについて協議すべきだ」と述べた。

 米露間では近年、軍備管理協議が行われておらず、米露交渉を再開し、ロシアが米国と対等の核大国であることを内外にアピールする狙いのようだ。新型核兵器計画は、交渉への呼び水とも取れる。

裏切り者への憎しみ

 「誰もロシアに耳を貸さなかった。今こそ聞くがいい」と述べたことも、ロシアの孤立感を浮き彫りにした。友好国の中国を含め、ロシアへの関心が世界的に低下し、無視されていることへの焦りが読み取れる。

 英国で起きた元ロシア軍スパイ暗殺未遂事件も、決して無関係とはいえないだろう。プーチン氏はかつて「国家への裏切り者には悲劇的な最期が待っている」と述べたことがある。06年、英国亡命中にロンドンで放射性物質ポロニウムを盛られて死亡したロシアの元スパイ、アレクサンドル・リトビネンコ氏の事件も想起させる。

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