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【田村秀男のお金は知っている】森友問題より気になる…日本を衰退させる財務省の“詐欺論法”

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【田村秀男のお金は知っている】
森友問題より気になる…日本を衰退させる財務省の“詐欺論法”

財務省が抱える問題は文書の書き換えだけなのか 財務省が抱える問題は文書の書き換えだけなのか

 何が間違いであり、欺瞞(ぎまん)なのか。まず、経済というのは、借りと貸しで成り立つ。政府債務である国債を保有しているのは主に金融機関だが、原資は預金である。国民は金融機関経由で国債という資産を持ち、運用している。それを国民の借金だと言い張るのは、まさに詐欺論法である。

 第2に、家計が資産を増やす、つまり豊かになるためには、借り手がいなければならない。資本主義の場合、主な借り手は国内では政府と企業のはずだが、日本の企業は借金を大きく減らし、貯蓄に励んでいる。銀行は家計の預金を企業に貸せない。となると、家計が資産運用で頼る相手は政府しかない。その政府が借金を増やさないのだから、家計は豊かになれない。

 第3に、政府と家計の決定的な違いは、政府は財政支出を通じて国内総生産(GDP)、言い換えると国民の総所得を増やす結果、収入(税収)を増やせる。徴税権のない家計は不可能なわざだ。政府が借金を減らし、財政支出をカットし、増税で家計から富を巻き上げるなら、経済は停滞し、国民が疲弊する。結果が「20年デフレ」である。

 安倍晋三首相はアベノミクスを打ち出し、財務省と距離を置き、財務官僚が敷いた日本凋落の道を断ち切ろうとした。皮肉にも、首相の意向を忖度したと疑われる財務官僚の文書書き換えで立ち往生だ。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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