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【クローズアップ科学】咲かないラン 40年近く別種と勘違い 光合成やめた変わり種

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【クローズアップ科学】
咲かないラン 40年近く別種と勘違い 光合成やめた変わり種

40年近く、クロムヨウランだと勘違いされていた「トサノクロムヨウラン」(山下大明氏撮影) 40年近く、クロムヨウランだと勘違いされていた「トサノクロムヨウラン」(山下大明氏撮影)

 キノコやカビに寄生して栄養を得ていると、生育地は太陽光が届かない暗い森林の地面になる。こういった場所には、花にとまって受粉を手伝ってくれるハナバチやチョウといった昆虫がほとんどやってこないため、クロムヨウランもトサノクロムヨウランも、昆虫の補助なしで受粉し種子を作る自家受粉という仕組みを持つようになった。

 ただ、か弱い植物にとって、花を咲かせるというのは大きなエネルギーを必要とする大変な作業だ。花粉を運んでくれる昆虫もいないのに行うのは合理的ではない。そこでクロムヨウランは、花を咲かせることをやめてしまった可能性があるという。

 今回の研究成果は、植物が光合成をやめる過程で、花粉を運んでくれる昆虫など、他の生物との共生関係までも変化させることを示唆している。末次特命講師は「光合成をやめるという植物にとっての究極の選択で、どんな変化が起きるのかをさらに明らかにしていきたい」と話している。(科学部 伊藤壽一郎)

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