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【野口裕之の軍事情勢】中国軍、朝鮮戦争再開に備え臨戦態勢に 海軍陸戦隊版「仁川上陸作戦」とは!?

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【野口裕之の軍事情勢】
中国軍、朝鮮戦争再開に備え臨戦態勢に 海軍陸戦隊版「仁川上陸作戦」とは!?

中国軍が練る二正面作戦

 さて、既述した中国人民解放軍海軍の陸戦隊が朝鮮戦争再開時、いかなる作戦行動を敢行するかに言及する。

 安全保障関係者と導いた《平壌の後方で米軍を牽制する》とのシミュレーション結果は紹介したが、鴨緑江渡河で平壌後方に進出するだけでは作戦の幅を担保できない。黄海をはさみ朝鮮半島対岸の中国・山東半島の海軍基地群を策源地に、海軍の各種揚陸艦や航空兵力などの支援を受け、兵員や水陸両用戦車などの装備を朝鮮半島西岸に陸揚げする渡海作戦と併用すれば、鴨緑江渡河との二正面作戦となり作戦の幅がグンと増す。

 もちろん、仁川に上陸して米軍と全面戦争するわけではないので、平壌の横っ腹に近い北朝鮮領を目指す。

中国軍の敵は中国軍北部戦区

 実のところ、人民解放軍海軍陸戦隊が平壌近くの北朝鮮領に上陸する作戦には、二正面作戦実現以外にも重大な戦略的意味がある。

 朝鮮戦争再開で、鴨緑江を渡り北朝鮮に入るのは人民解放軍の《旧・瀋陽軍区=現・北部戦区》隷下の部隊だが、習近平指導部にとり北部戦区は政治生命を左右する超危険な存在だ。 

 そもそも旧軍区=現戦区は、軍中央の支配が届きにくい半ば独立した軍閥で、習国家主席に逆らってでも北朝鮮を支援したい軍閥と、習氏に忠誠を誓う軍閥に大別される。裏では、利権と政争が薄汚く絡み合う。

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