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【ニッポンの議論】企業の副業・兼業解禁「スキル獲得の手段に」×「監督責任不明が問題」

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【ニッポンの議論】
企業の副業・兼業解禁「スキル獲得の手段に」×「監督責任不明が問題」

特定社会保険労務士の篠原宏治氏(左)とリクルートワークス研究所の萩原牧子氏 特定社会保険労務士の篠原宏治氏(左)とリクルートワークス研究所の萩原牧子氏

 --残業代の負担は誰がするべきか

 「副業先は、労働者が他の会社でも勤務していることを確認した上で、契約を締結すべきだ。その場合、後から労働契約を結んだ会社が割増賃金の支払い義務を負うので、理屈上は副業側が負担することになる。ただ、事前の契約通りにいかず本業側が負担しなくてはならないケースも出てくる。この場合の残業代の請求権は、過去2年にわたり労働者が会社に行使できる。制度を労使双方が認識する必要はある」

 --会社の監督責任のあり方は

 「今回の制度変更の中で、使用者責任をどう考えるのかについては、国もまだ意識していないようだ。例えば、副業している人が長時間労働が原因で過労死した場合、どちらの会社に責任があるのかなど、答えの出ていない論点が多くあり、課題は多い」

 --政府が副業・兼業を推進することに対しては

 「政府や既に解禁した大企業は、副業や兼業を通して、従業員がスキルアップして、その能力を本業に還元してもらうことや、起業して経営者の視点を持ってもらうことなどを狙っている。しかし、多くの人は収入補てんとして、アルバイトすることなどを想定しており、このギャップが埋められていない。この認識の差は今後十分に議論されなくてはならない」

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