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なぜ「けものフレンズ」は2017年の“覇権アニメ”になったのか

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なぜ「けものフレンズ」は2017年の“覇権アニメ”になったのか

「けものフレンズ」(C)けものフレンズプロジェクトA 「けものフレンズ」(C)けものフレンズプロジェクトA

 さらに、各地の動物園もコラボイベントを開催。東武動物公園に設置されたキャラクターの等身型パネルのそばにいつもいた、「恋するペンギン」ことグレープ君の訃報は、英BBCなども大きく報道した。

理由その(1):深い世界観

 では、なぜ「けものフレンズ」が“覇権アニメ”となったのだろうか。

 同作が話題となったきっかけは、1月下旬ごろからネット上に広まった「すっごーい!」「君は○×△なフレンズなんだね!」など、同作のセリフをもじった言葉だった。

 当初こそ「知能指数が低下する」などネタ扱いされていたが、物語が展開するにつれ、作品の世界観の深さが明らかに。そのことを指摘する「考察班」と呼ばれるファンたちがネットに書き込む文章が、魅力を広げていった。

 例えば第1話。大多数の人が3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)による作画の「こなれていない感」に注目する中、一部視聴者の視点は違った。1話終盤、終始いいところなしの主人公・かばんちゃんが、巨大な敵「セルリアン」に紙飛行機を正確に飛ばして注意を引きつけた動きに着目したのだ。

 その1人であるブロガーの骨しゃぶりさんは、「アニメ『けものフレンズ』は人類史600万年を探求する」と題した1月のブログ投稿記事で、紙飛行機を飛ばすなどの「投擲(とうてき)能力」について、ひ弱な人類のみが持つ“強さ”だと指摘。

 さらに、かばんちゃんの行動を通じ、一見地味な「持久力」などといった要素が、その後の人類の繁栄を招いたことをつづるなど、広い視座から見た同作の奥深さを提示した。

 ちなみに、この現在「考察班」と呼ばれる人々と同様に作品を深く考察するファンは、ネット初期から存在した。例えば11年前のアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」は、作画の構図やキャラクターの視線など、画面上の全ての要素に意味があると指摘された。その驚きの共有は、あくまで一部のファンの間に限られていたが。

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