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【iRONNA発】老後の性 性的貧困の「無艶社会」とどう向き合う 坂爪真吾

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【iRONNA発】
老後の性 性的貧困の「無艶社会」とどう向き合う 坂爪真吾

増加する高齢者は性的貧困の「無艶社会」とどう向き合うべきなのか(写真はイメージ) 増加する高齢者は性的貧困の「無艶社会」とどう向き合うべきなのか(写真はイメージ)

 性は生殖の手段であるだけでなく、他者とのコミュニケーションの手段でもある。加齢によって社会との関わりを失い、離別や死別によって家族との関わりを失い、認知症や病気によって自分自身との関わりをも失ってしまった人たちにとって、性は外界と自分を結ぶ唯一の手段として最後に残された「蜘蛛(くも)の糸」である。

 孤独の中で漂流し、暴発しがちな高齢者の性を「受け入れる」とまではいかなくとも、不必要に問題化せずに、当たり前のこととして「受け止める」仕組み、そして当事者にとっても支援者にとってもストレスの少ない形で、良い意味で「受け流す」仕組みが社会的に整備されていれば、私たちはいくつになっても安心して性的な存在であり続けることができるはずだ。

 来るべき「超」超高齢社会で私たちが目指すべき社会の姿は、こうした「誰もが安心して晩節を汚せる社会」だと私は考える。

 【プロフィル】坂爪真吾(さかつめ・しんご)氏 一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。昭和56年、新潟市生まれ。東大文学部卒。重度身体障害者に対する射精介助サービス、風俗店の待機部屋での無料生活・法律相談「風テラス」の開催など、社会的な切り口で現代の性問題の解決に取り組む。著書に『セックスと超高齢社会』(NHK出版新書)など多数。

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