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【平成30年史 デフレの呪縛(3)】テレビ「バラ色の十年」が暗転 リーマンで崩壊「エリートは中国へ」

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【平成30年史 デフレの呪縛(3)】
テレビ「バラ色の十年」が暗転 リーマンで崩壊「エリートは中国へ」

ビックカメラ有楽町店のテレビ売り場。すらりと並んだ有機ELテレビが年末商戦の目玉となる=11月6日、東京都千代田区 ビックカメラ有楽町店のテレビ売り場。すらりと並んだ有機ELテレビが年末商戦の目玉となる=11月6日、東京都千代田区

 パナソニック元社長の大坪文雄は、テレビ部門トップだった15年に社員にこんなげきを飛ばしていた。同年末の地上デジタル放送本放送から23年のアナログ波が完全停止されるまでの間、ハイビジョンテレビへの買い替えが進み、良い商品を出せば必ず売れる-。こうした思惑がテレビ大手を国内工場への巨額投資に駆り立てた。

 だが、20年のリーマン・ショックで目算は大きく狂う。需要の冷え込みや価格下落で、巨額投資を回収できなくなった。パナソニックは25年10月にプラズマテレビからの撤退を決定。液晶テレビで一時は世界を席巻したシャープも、赤字垂れ流しで経営が立ちゆかなくなり、28年に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入った。

 20年から23年にかけて薄型テレビの店頭価格は年率2~3割のスピードで下落した。当時はまだ韓国や台湾製のテレビの日本国内でのシェアは5%未満。価格破壊はアジア勢との競争よりも国内のデフレ心理が影響した面は否めない。

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 JR有楽町駅前のビックカメラ有楽町店(東京都千代田区)の2階フロア。「次世代 異次元画質」と書かれた大きな看板とともに、パナソニックなど4社の有機ELテレビがずらりと並び、買い物客が足を止めて大画面に見入る。品定め中の60代男性は「鮮やかですね。東京五輪をみるにはこれかな」と語った。

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