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【TVクリップ】俳優、船越英一郎が平成の赤ひげに挑む テーマ損ねず新しい作品にした自負

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【TVクリップ】
俳優、船越英一郎が平成の赤ひげに挑む テーマ損ねず新しい作品にした自負

NHK BS時代劇「赤ひげ」主演の船越英一郎(酒巻俊介撮影) NHK BS時代劇「赤ひげ」主演の船越英一郎(酒巻俊介撮影)

 ドラマは青年医師、保本(やすもと)登(中村蒼(あおい))が師である赤ひげとの交流を通して成長する物語でもある。赤ひげは、ときに完全無欠な庶民のヒーローというイメージが色濃い。だが、混迷が続く現代の赤ひげを演じることにこだわった。

 「無知と貧困にあえぐ市井の人々の救済に粉骨砕身しながらも、自身がどれだけ無力な存在であるかを誰よりも自覚していたはずです。自分へのいらだちが意図せずにじみ出てしまう。そんな未熟な部分を持ち合わせた男の姿もまた魅力的ではないか。この作品を、赤ひげ自身の成長譚にもしたかった」

 山本が作品に託したテーマを損ねることなく、新しい映像作品として送り出したことへの自負がある。

 「人が必死に生きている姿をどこか滑稽に描き出しつつ、人情の機微にも触れていく、そんな演技を目指したつもりです。人がおかしくもやがて悲しき存在として、どうしようもなくいとおしいものであるということを少しでも感じてもらえたなら、うれしい。ぼくも赤ひげと一緒に冒険できたのかなと思いますね」

 平成の赤ひげもまた、先達たちが登った頂に立った。(文化部 玉崎栄次)

 〈ふなこし・えいいちろう〉昭和35年生まれ。神奈川県出身。57年、ドラマ「父の恋人」(TBS系)で俳優デビュー。テレビを中心に活躍し、とりわけ2時間ドラマの主演が多く、「サスペンスドラマの帝王」と呼ばれる。NHKの昼の情報番組「ごごナマ」の司会を務めるなど、バラエティーでも活躍している。

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