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【iRONNA発】芸能人の労働問題 「奴隷契約」を公取委のメスは是正できるか 杉江義浩

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【iRONNA発】
芸能人の労働問題 「奴隷契約」を公取委のメスは是正できるか 杉江義浩

所属する芸能事務所に契約の解除などを求めて提訴し、記者会見する元アイドルの女性=14日、東京・霞が関の司法記者クラブ 所属する芸能事務所に契約の解除などを求めて提訴し、記者会見する元アイドルの女性=14日、東京・霞が関の司法記者クラブ

 売れっ子の大物芸能人を出演番組から引き揚げさせる、という脅しをかけられると、民放各局は反抗することができません。それくらい現在の番組の視聴率は、出演者の人気に依存しています。人気のある芸能人の名前を冠した番組が、軒並み視聴率を稼いでいることから、発注側のテレビ局と受注側の芸能プロダクションの力関係が逆転しているのです。

相当な難問

 今回の公正取引委員会による芸能事務所への介入は、旧態依然とした日本の芸能界特有のシステムを見直し、時代に即した健全な業界へと生まれ変わらせる大きなチャンスであることは事実です。

 これまでの日本の芸能界は、いわば「仁」「義」「礼」といった日本人らしい美徳を基本にして、その伝統的な倫理観によって成り立ってきた社会といえるかもしれません。それを対等で合理的な契約関係へと生まれ変わらせることが、今、求められているのです。

 タレント側に育ててくれた事務所に対する「義」の心を求めるのなら、事務所側には、広く世のため人のために巣立つ子供を見送る親心「仁」の精神が不可欠でしょう。こういった美しい日本の心を失うことなく、時代に合った新しい芸能界のあり方を策定するのは、相当な難問だといえそうです。

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