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【映画深層】「リュミエール!」“映画の父”の108本を1本に アーティストとしての魅力を最新技術で現代に

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【映画深層】
「リュミエール!」“映画の父”の108本を1本に アーティストとしての魅力を最新技術で現代に

映画「リュミエール!」の1編「日本の剣士」 (c)2017 - Sorties d’usine productions - Institut Lumiere, Lyon 映画「リュミエール!」の1編「日本の剣士」 (c)2017 - Sorties d’usine productions - Institut Lumiere, Lyon

子供のころから家族の前で映画解説

 さらに特筆すべきは、フレモー氏自身が手がけたナレーションの見事さだ。まるでライブのように、リュミエール作品の構図やカメラワーク、演出などを、後世の偉大な映画作家と比較しながら語り尽くす。もともとは無声映画だが、この情熱的なナレーションに「動物の謝肉祭」などのカミーユ・サン=サーンス(1835~1921年)の音楽がつくことで、彩り豊かな映像世界が広がってくるから不思議だ。

 「私はシネフィル(映画通を意味するフランス語)はシネフィルでも、幸せなシネフィルなんです。苦しみのシネフィルでも、独裁的なシネフィルでもない。とにかくみんなと感動を分かち合いたいというシネフィルです。ビクトル・ユゴーも、すべてのものを粗野な人と同じように受け取りなさいと言っていますが、この映画は感動するための訓練のようなものだと思っています」

 幸せなシネフィルはどうやって形成されたのか。リヨン近郊のイゼール県で生まれ育ったフレモー氏は、シネクラブを主宰していた父親の影響で、子供のころから夕食時に家族の前で、どんな映画を見たかを語らねばならなかった。15歳のころには1人で映画館に行くようになり、アート系、娯楽系の別なく、外国映画は字幕付きで見まくった。

 「ヌーベルバーグはフランソワ・トリュフォーよりもジャン=リュック・ゴダールが好きで、特に『気狂いピエロ』(1965年)は衝撃的だった。70年代のアメリカ映画にも衝撃を受け、マーティン・スコセッシ、ジェリー・シャッツバーグ、ウィリアム・フリードキンにのめり込んだ。柔道をしていたことから日本にも興味を持ち、黒澤明、小津安二郎、溝口健二、成瀬巳喜男の映画なども見ていましたね」

 70年代にフランスの地方の町で日本映画に親しんでいたとは驚きだが、黒澤監督の「姿三四郎」(43年)を初めて見たのは18歳のとき、自宅近くの小さな映画館だった。「フランスがグルメにとって最高の国であるのと同じです」と言う。

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