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【正論12月号】緊張高まる朝鮮半島 武装難民を「射殺するか」麻生太郎氏の発言、「現実の脅威」だ!

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【正論12月号】
緊張高まる朝鮮半島 武装難民を「射殺するか」麻生太郎氏の発言、「現実の脅威」だ!

弾道ミサイル「火星12」を見る北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(手前)。朝鮮中央通信が5月に配信した(朝鮮通信=共同) 弾道ミサイル「火星12」を見る北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(手前)。朝鮮中央通信が5月に配信した(朝鮮通信=共同)

 第二は、悪意を持って武装しているタイプである。これには私的な意図を持った者と、組織的(国家的)な意図を持った者とが含まれる。前者の典型は、他の避難民や避難先の日本の住人から金品等を強奪するため、小型の武器を隠し持っている犯罪者である。この者達は自発的に武器を差し出す可能性は低いものの、強制的な武装解除に抵抗することはないだろう。  

 最も厄介なのは後者、避難民を装った軍や情報機関に所属するプロの工作員などである。この者達は強固な使命感を持った危険な存在であり、武器を隠し持ったまま逃走したり、武装解除に抵抗したり、工作船で密かに日本に上陸することなどが考えられる。また、丸腰で他の避難民に紛れて入国した工作員が、日本国内で武器を受け取るケースも想定し得る。  

「武装難民」の対処方法

 武装した避難民への対処は、海上保安庁、警察、自衛隊、法務省などに加えて、地方自治体や日本赤十字社などの関係団体による多機関連携が不可欠となる。また、朝鮮半島内、公海上、日本の領海・領土でのシームレスな対処、韓国や米国などの外国政府機関との緊密な連携も欠かせない。その対処方法は状況に応じて次のように区分できる。  

【平素】

 朝鮮半島から日本に向かう避難民の状況を平素から予測しておく必要がある。韓国からの避難民については避難民の概数、国籍、出港する港、使用する船舶などについて、日本、韓国及び米国などとの間で一定の共通認識を得ることが重要である。  

 他方、北朝鮮からの避難民(武装した者を含む)に関しては、韓国や米国などの情報機関の協力を得ながら予測する必要がある。こうした予測に基づき、関係省庁、地方自治体及び関係団体が協議し、対処のための計画を立案し、訓練を重ねておくことが重要である。 

【事態切迫時・事態発生後】

 有事が切迫、あるいは発生した場合、日本は韓国や米国等と連携しつつ、機を失せずに大量避難民対処のための計画を実行に移す必要がある。  

 この際、半島における避難民の港湾への集合状況、船舶への乗船状況、出港状況、船舶の進行方向などを把握する一方、その時点で対処に従事できる艦船、収容施設、要員などを勘案して計画を柔軟に実行、また、変更することも重要になる。ただし、朝鮮半島と日本との近さを考えると、対処態勢を整えるまでの時間は極めて短い。このため、指揮系統を事前に確立し、迅速な意思決定を可能にする必要がある。

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