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【田村秀男のお金は知っている】経済成長率と衆院選の関係、成長率高ければ自民得票率↑

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【田村秀男のお金は知っている】
経済成長率と衆院選の関係、成長率高ければ自民得票率↑

衆院選党派別比例区得票率と実質経済成長率 衆院選党派別比例区得票率と実質経済成長率

 自民は、民主党政権の経済無策をしっかりとみた安倍総裁が金融緩和と機動的な財政出動を主柱とするアベノミクスを唱え、選挙で圧勝し、第2次安倍政権を発足させた。

 景気は上向いたが、「3党合意」に縛られて14年4月には消費税率を8%に引き上げたあとは失速。安倍首相はそこで15年10月に予定されていた消費税率10%への引き上げの延期を決断し、民意を問うたのが14年12月総選挙だ。景気がマイナス成長から脱する絶妙のタイミングで、自民の得票率は33%と前回の27%を超えた。

 そして、今回、安倍首相は北朝鮮危機、少子高齢化という「国難」を理由に衆院解散・総選挙に打って出た。景気の方は安倍首相が求人倍率の大幅な改善など、アベノミクスの成果を強調するのに対し、希望の党の小池百合子代表が衝(つ)いてきたように回復の実感が一般には浸透していないし、実質賃金も下落基調が止まらない。おまけにデフレが再燃している。

 経済からみれば、与党有利とは必ずしも言えない情勢だった。そこで、小池氏が希望の党を立ち上げ、民進党の中道右派を取り込んだが、強引な踏み絵手法が嫌われ、風に乗れなかった。国政の責任政党としての資格に疑問符がついたのだ。

 自民は前回の得票率を維持して圧勝した半面、民進党左派の立憲民主党が護憲とアベノミクス批判票を一定程度集めた。小池氏がまとまった経済政策を掲げ、国政のリーダーにふさわしい印象を与えたら、どうなっただろうか。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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