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【WEB版 島を歩く 酒を造る】(8) 苦労した味は格別! 込められた蔵人の技・情熱・時間 

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【WEB版 島を歩く 酒を造る】
(8) 苦労した味は格別! 込められた蔵人の技・情熱・時間 

完成した辛口産経。学校蔵の校舎をバックに…(尾畑酒造・白井豊氏撮影) 完成した辛口産経。学校蔵の校舎をバックに…(尾畑酒造・白井豊氏撮影)

 「均等になるように並べてください。上から圧力をかけるときに槽が傷つくこともあります」と蔵人の仲原晃佑さん(27)。300枚ほどの布袋を丁寧に並べ、中野さんが圧力を調整すると、黄金色の液体が流れ出た。はたしてどんな味に仕上がったのか。残念ながらこの日は「おあずけ」となった。

■最後につらい作業が…

 搾った直後の酒は米粒などの固形物「滓(おり)」が残っている。滓は10日ほどタンクの中で沈殿させ、上積み部分を取り出す「滓引き」を行う。

 辛口産経は無濾過、原酒のため、滓引きからさらに10日ほどたつと、いよいよ瓶詰めに入る。

 日本酒の日の10月1日に決まり、前日午後6時半に佐渡入り。新潟港からカーフェリーに揺られ、約20日ぶりに佐渡の両津港に到着すると、すでに外は真っ暗。心地いい秋風が吹きぬけた。

 宿へ向かいながら、真夏の学校蔵で仕込みを行った日々を思い出した。時間の流れを感じつつ、まさか、このときに衆院選があるなんて、2カ月前は想像もしていなかった!

 翌朝午前8時半に学校蔵に向かう。

 まず、香味が失われるのを防ぐなどの目的でまず温熱殺菌する「火入れ」を行う。

 酒を直接火にかけたら、風味が飛んでしまう。そこで、ドラム缶ほどの大きさの金属製の円筒の内壁に沿って、細いパイプが何重にも巻かれている「蛇管」と呼ばれる道具を使う。円筒には湯が入っており、パイプの中を酒が通ると熱せられて温熱殺菌する。湯煎の要領だ。

 この「火入れ」された酒は瓶詰め機に流れて来て、瓶の中に流れ落ちる。

 自分が任されたのは、酒が充填された瓶を直径1メートルほどの桶に投入し洗う作業だ。常にかがんだ状態で午前中から夕方まで計2千本近くを扱わなければならず、たびたび腰に激痛が走った。学校蔵ではさまざまな作業を経験してきたが、一番辛かった。改めて酒造りの過酷さを痛感した。

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