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【江藤詩文の世界鉄道旅】タイ鉄道ナムトック線(2)現在も「死の鉄道」だった…灼熱の車内に漂う堆肥とナンプラーの香り

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【江藤詩文の世界鉄道旅】
タイ鉄道ナムトック線(2)現在も「死の鉄道」だった…灼熱の車内に漂う堆肥とナンプラーの香り

カンチャナブリー駅構内 カンチャナブリー駅構内

 定刻より2分遅れてバンコクのタイ鉄道トンブリー駅を出発したナムトック線257号。前回もレポートした通り、バンコクからわざわざ鉄道でカンチャナブリー(泰緬鉄道のハイライト観光への足がかり)まで行こうなんていう奇特な旅人は、沿線に暮らす住人か節約重視のバックパッカー、もの好きな乗り鉄(私だ)くらいしかいない。

 東南アジア特有のギラギラした光が差し込む車内にエアコンはなく、窓を全開にしても濃密な熱気、農家の堆肥と加熱したナンプラーが混ざったようなむっとするにおい、そして走行中に窓から遠慮なく飛び込んでくる木の葉や羽虫が入り混じって立ち込めていた。

 バンコクのトンブリー駅からカンチャナブリー駅までの運賃は、外国人料金でも100バーツ(約380円)と格安だ。ちなみにロットゥー(乗り合いミニバスで、片道約2時間半でバンコクからカンチャナブリーまで行ける)なら150バーツ(約570円)。ロットゥーにはエアコンも付いている。

 時刻表通りなら、カンチャナブリーまで約3時間。とはいえ遅れることは日常茶飯事で、乗車券を購入した窓口の駅員でさえ「いつ到着するかわからない」と言う。ボックスシートの車両を選び、ザラザラする座面をさっと払って窓際に腰を落ち着けると、やることが何もなくなった。「地方に行くならこれがいい」と薦められて購入したAIS(タイで主流の通信会社3社のうちひとつ)のSIMも、電波が途切れたりして心許ない。

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