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【映画深層】現代美術の自由な発想で映画界に新風 「ひかりのたび」の澤田サンダー監督

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【映画深層】
現代美術の自由な発想で映画界に新風 「ひかりのたび」の澤田サンダー監督

映画「ひかりのたび」の1場面 (c)『ひかりのたび』製作委員会 映画「ひかりのたび」の1場面 (c)『ひかりのたび』製作委員会

 だが「幼なじみのバッキー」というその絵本が見事に入選。2007年のことだった。そこから現代美術作家とのつながりが生まれ、展覧会に呼んでもらうなどして勉強を重ねた。作品を展示する機会も得た。

触れてはいけない素材で2度目のグランプリ

 そのころ、仕事としては不動産情報誌のライターをしていた。収入はよかったが、08年に起きたリーマン・ショックで不動産会社がどんどん潰れ、ライターの需要も激減する。もうこの業界はだめだなと思い、東京芸術大学大学院の映像研究科を受験し、10年に入学。同じ年には群馬県中之条町で開かれる伊参(いさま)スタジオ映画祭のシナリオ大賞でグランプリを受賞し、そのシナリオを映画化した「惑星のささやき」で映画監督としての活動が始まった。

 実は今回の「ひかりのたび」も、15年の同映画祭でグランプリを受賞したシナリオを基に映画化している。新人賞に当たるコンペで2度のグランプリは異例中の異例だが、あえて不可能に挑戦した。

 「普通に面白いものを書いてもグランプリをくれないというのは分かっていたので、インパクトを与えようと考えた。映画祭が開かれる中之条町は、その前の年に小渕優子元経済産業相の政治資金規正法違反事件があって、町長が起訴されたりした。触れてはいけない地方の素材をまとめて、それで町役場を中心とした審査員を説得できるものを書けば、グランプリを取れるんじゃないかと思ったんです」

 狙いは図に当たり、2度目のグランプリを獲得。ロケも中之条町で行い、初の商業映画として劇場公開されることになった。

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