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【外交・安保取材の現場から】米中戦争は回避できるか 「ツキジデスの罠」に直面する日米同盟

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【外交・安保取材の現場から】
米中戦争は回避できるか 「ツキジデスの罠」に直面する日米同盟

日米2プラス2の共同記者発表後に握手する(左から)小野寺五典防衛相、米国のティラーソン国務長官、河野太郎外相、マティス米国防長官=8月17日、ワシントン(ロイター) 日米2プラス2の共同記者発表後に握手する(左から)小野寺五典防衛相、米国のティラーソン国務長官、河野太郎外相、マティス米国防長官=8月17日、ワシントン(ロイター)

 日米同盟の抑止力を高める上で、自衛隊が果たすべき役割は多岐にわたる。哨戒機や潜水艦による警戒監視活動や機雷除去は、自衛隊が伝統的に担ってきた役割だ。これに加え、太平洋に進出する中国海軍を地上から迎え撃つ陸上自衛隊の役割にも米側の期待は大きい。

 日本政府内では、敵基地攻撃能力が持つ対中抑止効果を指摘する声もある。敵基地攻撃能力は、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃に対処する方策として語られることが多いが、外務省関係者は「中国の沿岸部を攻撃する能力を持てば、中国も日本を意識せざるを得ない」と指摘する。

 だが、2プラス2で敵基地攻撃能力は主要議題とはならなかった。日本が自律的な攻撃力を持つことは、米政府も敬遠するという見方は現在も根強い。日米双方の防衛力整備について協議する担当者は「米軍の作戦と矛盾するような形で自衛隊で行動すれば、米国は嫌がる」と指摘する。日米同盟の抑止力強化を急ぐ米国だが、担当者は「これまでの日米協議で敵基地攻撃能力について言及したことはなかった」と明かす。

    × × ×

 ツキジデスが『戦史』の中で記録にとどめたのは、新興国と覇権国の2国間関係だけではない。アテネはエーゲ海の沿岸国、島嶼国を中心とした「デロス同盟」を、スパルタは主に陸続きの都市国家を連ねた「ペロポネソス同盟」を率いており、その離合集散を描いた『戦史』は同盟の物語でもある。

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