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【外交・安保取材の現場から】米中戦争は回避できるか 「ツキジデスの罠」に直面する日米同盟

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【外交・安保取材の現場から】
米中戦争は回避できるか 「ツキジデスの罠」に直面する日米同盟

日米2プラス2の共同記者発表後に握手する(左から)小野寺五典防衛相、米国のティラーソン国務長官、河野太郎外相、マティス米国防長官=8月17日、ワシントン(ロイター) 日米2プラス2の共同記者発表後に握手する(左から)小野寺五典防衛相、米国のティラーソン国務長官、河野太郎外相、マティス米国防長官=8月17日、ワシントン(ロイター)

 アリソン氏は一昨年9月に『アトランティック』誌で発表した論文で「現代の世界秩序に関する決定的な問題は、中国と米国が『ツキジデスの罠』から逃れられるかどうかだ」と看破した。

 ツキジデスは、紀元前431年のギリシャで発生したペロポネソス戦争を書き記した『戦史』で、陸軍大国スパルタが、勃興するアテネに恐れを抱いたことが戦争の原因と指摘した。ツキジデスの罠とは、既存のパワーバランスを変化させる新興国が覇権国と交える戦争を意味する。

 アリソン氏が所属するハーバード大院ベルファー科学・国際問題研究センターがまとめた統計によると、国際秩序を揺るがしうる新興国の台頭は過去500年間に16回あった。このうち戦争に陥ったのは12回に上る。経済、軍事両面に及ぶ中国の急速な成長がツキジデスの罠を想起させるのはこのためだ。

 こうした米国の懸念は、中国の習近平国家主席(64)の耳にも届いている。アリソン氏が『アトランティック』誌論文を発表した同じ日、習氏は訪問先の米シアトルで行った演説で「いわゆる『ツキジデスの罠』なんてものはこの世に存在しない。しかし、大国が戦略的見通しを誤れば、自分たち自身が罠を作り出すことになる」と語っている。

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