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俳人、正岡子規の写真はなぜ横顔なのか? 有名な肖像の真相に迫る

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俳人、正岡子規の写真はなぜ横顔なのか? 有名な肖像の真相に迫る

正岡子規の肖像写真は、ほぼこの左向き横顔のものが使われる 正岡子規の肖像写真は、ほぼこの左向き横顔のものが使われる

本人もお気に入りだった横顔写真

 文学史における子規の功績は、「写生」の重要性を訴え、硬直化していた俳句や短歌における革新運動の旗手となったことだ。そして、これらの主な業績が結核などの病魔に侵されてから成し遂げたところに子規のすごみがある。

 だから、病床で撮影された横顔の写真にこそ、むしろ「子規らしさ」が反映されているともいえる。

 子規自身も気に入っていたようだ。友人の俳人、柳原極堂(きょくどう)(1867~1957年)にもこの写真を送っていたという。

 最近新たに発見され、未発表の5句などが確認された「歳旦帳(さいたんちょう)」にも、子規がこの横顔の写真を見ながら筆で描いたとみられる自画像2点が残されていた。

 「歳旦帳」は、子規が亡くなる前年の明治34(1901)年の正月、年始の挨拶に訪れた客の記帳用に子規が用意した芳名録のようなものだ。元日から数日間、子規の家に置かれ、弟子の俳人、河東碧梧桐(へきごとう)(1873~1937年)ら来客に加え、子規自身も俳句や絵を書き込んだ。

 このうち1点の自画像に書き添えられた文章は、「自題小照 大三十日(おおみそか)愚なり 元日猶(なお)愚なり」。「小照」とは、まさに肖像写真の意味。写真を見て自画像を描きながら、大みそかに見ても元日に見ても愚かな顔だなあ、とぼやいている。えもいわれぬ風情が漂う。

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