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【中東見聞録】大量殺戮、子供は戦闘員…「失敗国家」南スーダンの独立は性急すぎた

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【中東見聞録】
大量殺戮、子供は戦闘員…「失敗国家」南スーダンの独立は性急すぎた

2016年9月、米ワシントンで、南スーダン問題に関する記者会見に臨むジョージ・クルーニーさん(AP) 2016年9月、米ワシントンで、南スーダン問題に関する記者会見に臨むジョージ・クルーニーさん(AP)

 ささやかな自慢なのだが、米ハリウッド俳優のジョージ・クルーニーさん(56)に危ういところを助けてもらったことがある。南スーダンで2011年1月、スーダンからの分離独立を決める住民投票を取材したときのことだ。

 クルーニーさんはアフリカ支援に熱心なことで知られ、このときは南スーダン独立に向けた運動に取り組んでいた。このため、南スーダンの首都であるジュバで開かれた祝賀イベントに、ケリー米上院議員(当時)ら各国要人と並んでゲストとして出席していたのだ。

 独立実現に向けた国際世論の喚起に役割を果たした「広告塔」のコメントをもらおうと、クルーニーさんをつかまえた。が、そこに殺到してきた欧米メディアの記者たちに押され、私はバランスを崩してしまった。地面は前夜の雨でぬかるんでいた。

 泥だらけになることを覚悟した私の肩に、クルーニーさんのたくましい腕が回った。「アー・ユー・オーケー?」。私を支えながらこう言ったクルーニーさんは優しく、にこやかで上機嫌だった。

 祝賀会場のあちこちでは、住民投票の実施を祝う市民が踊りの輪を作っていた。北部のスーダン中央政府との長年の内戦を終結させ、独立を迎えつつあった当時の南スーダンは表面上、希望に満ちていた。事実、そのような論調で報じるメディアが大半だったと思う。

 あれから6年以上が経った今、南スーダンは「失敗国家」と言っていい状態にある。

 13年末に、最大民族ディンカ人のキール大統領派と、ディンカ人による支配に反発する勢力との武力衝突が発生して以降、各地で戦闘が続く。国連推計によれば、人口の約3分の1に当たる400万人が住む場所を失い、難民あるいは国内避難民となった。

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