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【スゴ技ニッポン】欧米、中国は電気自動車シフト 日本のトヨタが仕掛けた究極エコカー「燃料電池車」に未来はあるか

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【スゴ技ニッポン】
欧米、中国は電気自動車シフト 日本のトヨタが仕掛けた究極エコカー「燃料電池車」に未来はあるか

燃料電池で動くフォークリフト(右)と水素輸送車。トヨタ自動車などが水素供給網の構築を目指す=7月12日、横浜市鶴見区のキリンビール横浜工場 燃料電池で動くフォークリフト(右)と水素輸送車。トヨタ自動車などが水素供給網の構築を目指す=7月12日、横浜市鶴見区のキリンビール横浜工場

 トラックへの適用にも取り組む。今年4月に米国で開いたイベントでは、燃料電池搭載の大型トラックを初公開。1回の水素補充で約322キロを超える距離を走れるという。今夏から米西部カリフォルニア州のロサンゼルス港で同州の環境当局と実証実験を行い、実用化の可能性を探る。

 懸命に車種拡充に取り組むトヨタだが、いくら車種を増やしても、水素ステーションの整備なくして普及は望めない。そこで進めるのが、普及のための活動を一緒に行う“仲間”を増やす取り組みだ。今年1月にはドイツのダイムラーやBMWといった自動車メーカーや欧州のエネルギー大手など計13社で「水素協議会」を設立。参加企業にはほかに英・オランダ系石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェル、英資源大手アングロ・アメリカンなどが加わった。13社による投資額合計は今後5年で1兆2000億円以上を見込む。協議会はインフラ整備に取り組むよう各国に働き掛ける。

 トヨタが旗振り役となって普及を目指すFCVだが、将来のエコカーの本命となれるかは微妙な情勢だ。米国や中国、インドでは補助金を手厚くしてEVの普及を後押しし、欧州メーカーもEVシフトを鮮明にする。水素と酸素の化学反応で得た電気を発電に使うFCVも電動化車両だが、開発に本腰を入れる自動車メーカーは少なく、世界でも投入はわずかだ。EVで出遅れたトヨタも、マツダと資本提携を決めるなどEVの開発強化の旗幟(きし)を鮮明にしている。開発資源をFCVとEVにどう配分するかを含め、難しいかじ取りを迫られることになる。(経済本部 今井裕治)

燃料電池車 水素と酸素の化学反応によって電気をつくる燃料電池の力で進む自動車。運転中には水しか出ないため、次世代のクリーン自動車として開発が進んでいる。充電時間の長い電気自動車(EV)に比べ、短時間で燃料の水素を補充でき走行距離が長いのが特長。水素の生産や輸送、ステーションの整備などの低コスト化が課題となっている。

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