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【赤字のお仕事】取材後記(1) 市川清流と「後藤論文」 意味ある大きな出会い

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【赤字のお仕事】
取材後記(1) 市川清流と「後藤論文」 意味ある大きな出会い

平成14(2002)年5月に叙勲を受けられたときの記念撮影。日大名誉教授の後藤純郎氏(右)と妻の千恵子さん=後藤千恵子さん提供 平成14(2002)年5月に叙勲を受けられたときの記念撮影。日大名誉教授の後藤純郎氏(右)と妻の千恵子さん=後藤千恵子さん提供

 私の連載では、幕末の外字翻訳文や明治初期の新聞記事などで校閲・校正に手腕を発揮した市川清流(渡、1822~79年)の足跡を追った。自分の給与を割いて新聞の校正主任に清流を招いた福地源一郎に「校正畏(おそ)るべし」と言わしめたのは有名だ。

 「赤字のお仕事」では平成24年5月から、本文が終了した前回(29年6月)まで計36回の掲載となった。

 連載の取材では全国に出掛けた。清流その人や関わりのある人物・事柄と、歴史的な背景を知るため30人以上に話を聞かせていただいた。同時に必要な資料や文献も集めた。国立国会図書館や各自治体の図書館、大学、諸官庁など関係各所から収集した資料はA4判に複写するなどし、まとめたファイルが20冊、買い求めた書籍は主なもので10冊ほどとなった。

 主要な文献や論文など参考資料は、この連載が縁あって1冊にまとまる機会を得たならば、そのときに提示したいが、中でも日大名誉教授で図書館学が専門の後藤純郎氏(2002年11月逝去、享年78)が昭和51年に発表した論文「市川清流の生涯~『尾蠅欧行漫録』と書籍館の創立~」は今回特記しておきたい。

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