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【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】米朝チキンレースが招く「8月末危機説」 核施設攻撃を想定した米韓演習は「電子戦」訓練も

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【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】
米朝チキンレースが招く「8月末危機説」 核施設攻撃を想定した米韓演習は「電子戦」訓練も

北朝鮮の労働新聞が7月29日掲載した「火星14」発射の写真(共同) 北朝鮮の労働新聞が7月29日掲載した「火星14」発射の写真(共同)

 北朝鮮は米韓合同軍事演習の度に極度の緊張を強いられている。特にUFGは“トラの子の核施設”がターゲットだけに非常警戒態勢が敷かれる。北朝鮮軍は期間中、軍や内閣、各機関を瞬時の戦時に転換する訓練を行い、有事の際の最前線の占領訓練などを繰り返す。このため北朝鮮の挑発が偶発的衝突を誘発しても不思議ではない。

 UFGに参加する米韓軍は例年レベルで米側が米本土、太平洋軍司令部、在韓米軍など約2万5000人、韓国軍が約5万人、さらに国連軍司令部のオーストラリア、カナダ、フランスなど9カ国も加わる。演習期間は約10日間。シミュレーションは米韓の有事作戦「作戦計画5015」をベースに北朝鮮の核攻撃への反撃に加え先制攻撃のシナリオも入っている。

米国に肌身の脅威を

 “8月危機説”の根拠とされるのが、今月になって特異な動きをみせている北朝鮮の潜水艦の活動だ。米CNNによると、北朝鮮は先月28日のICBM発射直後の30日、潜水艦発射ミサイル(SLBM)の水中射出実験を北朝鮮東部・咸鏡南道の新浦で行った。北朝鮮は同実験を7月中、4回も繰り返し行っていたとされる。

 北朝鮮の脅威はICBMに次いでSLBMである。核戦争を想定した場合、SLBMは戦略兵器として極めて有用。核弾頭を装着すれば先制攻撃、報復攻撃、奇襲攻撃となる。例えば韓国の南の海域に進入すれば高高度防衛ミサイル(THAAD)の探知範囲から外れるため迎撃は困難だ。

 北朝鮮のSLBMは「北極星1号」だが、昨年のUFG開始3日目、北朝鮮はの新浦付近から「北極星1号」を試射、成功させた。SLBMは海中から高圧蒸気で発射したあと空中でエンジンに点火する「コールドローンチ方式」の技術確立が欠かせない。潜水艦にダメージを与えないためだが、北朝鮮は昨年8月24日の発射で成功、約500キロ飛行し、日本の防空識別圏(ADIZ)内の海上にミサイルを落下させた。このときは金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「成功中の成功、勝利中の勝利だ」(朝鮮中央通信)などと大喜びの談話を出した。

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