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【松本真由美の環境・エネルギーダイアリー】再エネの出力変動対策は急務の課題 東北電力の現場で需給運用の難しさ実感

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【松本真由美の環境・エネルギーダイアリー】
再エネの出力変動対策は急務の課題 東北電力の現場で需給運用の難しさ実感

東北電力研究開発センターの屋上に設置された太陽光発電設備 東北電力研究開発センターの屋上に設置された太陽光発電設備

 「屋上に設置した太陽光発電システムの電気で水素を製造・貯蔵しています。水素は燃料電池の燃料にして、研究開発センター向けの電力を発電しています。太陽光の出力変動のうち、周期の短い変動は蓄電池で吸収し、それ以外の変動は水素製造で吸収する仕組みです。蓄電池の長所を生かしつつ、水素製造を組み合わせてより効果的な再エネの出力変動対策の可能性を探っています。水素製造が、蓄電池と同様、出力変動対策として有効か19年3月まで検証する予定です」

 このほか、再エネの出力変動対策として、西仙台変電所(仙台市)と南相馬変電所(福島県南相馬市)に大型蓄電地システムを設置し、実証を行っています。西仙台変電所では蓄電地の充放電によって供給量を細かく調整して周波数の変動を抑え、南相馬変電所では太陽光発電の余剰電力の一部を蓄電池に充電し、需給バランスの改善を図っています。

 国が再エネの最大限の普及拡大を目指す中、系統運用者にとって再エネのさらなる系統受け入れは頭の痛い問題でしょう。東北電力の現場を訪れ、需給運用の大変さを実感しました。と同時に、電力の安定供給のため、さまざまな対策に取り組む姿に信頼の念を持ちました。

まつもと・まゆみ 東京大学教養学部客員准教授(環境エネルギー科学特別部門)。上智大学在学中からテレビ朝日のニュース番組に出演。NHK-BS1ワールドニュースキャスターなどを務める。環境コミュニケーション、環境とエネルギーの視点から持続可能な社会のあり方を研究する傍ら、シンポジウムのコーディネーターや講演、執筆活動などを行っている。NPO法人国際環境経済研究所(IEEI)理事。

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