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【田村秀男のお金は知っている】国連決議の対北制裁、実効はトランプ氏の対中強硬策がカギ 期待裏切り続けてきた習近平氏

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【田村秀男のお金は知っている】
国連決議の対北制裁、実効はトランプ氏の対中強硬策がカギ 期待裏切り続けてきた習近平氏

米国の貿易収支と中国の軍事費 米国の貿易収支と中国の軍事費

 中国と対北貿易が縮小したところで、海外展開する中国の銀行を経由すれば、第3国経由で制裁逃れして外貨を獲得できる。通商法301条はもちろん、中国の銀行への制裁を取り下げるべきではなかろうが、米側に弱みがある。

 301条の場合、知的財産権侵害、ハイテク技術の盗用など不公正な貿易慣行を調べ上げ、対中制裁するものだが、肝心の米産業界が逆に中国市場から締め出しを食らうのではないかとおびえているのだ。

 中国での売り上げが米国を上回る米アップルの場合、北京の要請に応じて「仮想プライベートネットワーク(VPN)」アプリの提供を停止した。VPNは、ネットの検閲フィルターを迂回(うかい)できるソフトウエアで、アップルは習政権によるネットの締め付けに全面協力した。アップルばかりでなく、他のハイテク企業も市場シェア欲しさに、301条の対中適用を懸念している。もとより対中ビジネス利権に弱い、トランプ政権が対中強硬策に踏み切るかどうかは不透明だ。

 思い起こすべきは、中国の軍拡は対米貿易黒字なくして不可能なことだ。グラフはその実態を物語る。トランプ政権での対中強硬派の論客は新設された国家通商会議のピーター・ナバロ委員長で、米国の消費者が中国製品を買うことで中国の軍事膨張を支えていると論じている。そのナバロ氏の影は政権発足後ずっと薄いままだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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