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【びっくりサイエンス】グーグルが2000万匹もの蚊を放出 ジカ熱などの根絶実験始まる

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【びっくりサイエンス】
グーグルが2000万匹もの蚊を放出 ジカ熱などの根絶実験始まる

米カリフォルニア州フレズノで蚊を放出するバン(ベリリー社のブログより) 米カリフォルニア州フレズノで蚊を放出するバン(ベリリー社のブログより)

 プロジェクトを担当しているのは、グーグルの持ち株会社、アルファベットの子会社で生命科学技術を担当する「ベリリー・ライフサイエンシズ」。昨年10月に、蚊を大量に育てる技術開発の成功を公表している。

 ちょっとした水たまりを見つけて繁殖する蚊を育てるのはさほど難しくない。問題は、雄と雌を自動で高速に判別することだが、ベリリーではこの方法を編み出し、従来の25倍以上に放出速度が高まり、大量放出が現実的なものにできたという。

 約1・2平方キロメートルの広さの2つの場所で、20週間にわたって放出し、これによる成虫の生息密度や孵化率を観測する。急激な減少を見込んでいるという。

 この実験が成功すれば、世界的に問題になっているジカ熱、デング熱、チクングニア熱など蚊が媒介する感染症の流行を防ぐことに使えると同社の研究者らは興奮しているという。

天然の技術

 病原菌、大量放出と聞くと、非常に危険な技術だという印象を受けるかもしれない。しかし、1950年代にさかのぼる「不妊虫放飼法」の歴史の中では最先端で最も期待できるものといってよいだろう。

 50年当時の米国では「ラセンウジバエ」と呼ばれる、幼虫時に生きている家畜の肉を食い荒らす害虫が侵入し、問題となっていた。昆虫学者により、さなぎの時期に強い放射線を当てることで精子に卵を孵化させる能力がなくなる不妊化に成功すると、同分野の研究が盛んになった。カリフォルニア州ではチチュウカイミバエの駆除にも利用され、日本の沖縄でも作物につく害虫の駆除などに用いられていた。

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