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【ニュースの深層】「胸が大きくなる」はずが…健康被害 「女子力アップにサプリで女性ホルモン」に潜む落とし穴

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【ニュースの深層】
「胸が大きくなる」はずが…健康被害 「女子力アップにサプリで女性ホルモン」に潜む落とし穴

国民生活センターが調査した「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品(平沢裕子) 国民生活センターが調査した「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品(平沢裕子)

 「女性ホルモンそのものは女性が女性らしくなるために不可欠なホルモンだが、これをサプリで補うことで、さらに『女子力がアップする』という間違った思い込みが広まっている」

 実際インターネットで「プエラリア」を検索してみると、「強いバストアップの効果」「芸能人やモデルも愛用! 女子力アップ」などと記された検索結果がずらりと並ぶのだから、胸が大きくなることを期待して摂取する人も少なくないようだ。ちなみに男性用には「抜け毛が減る」「若返る」などの効果が挙げられている。

 しかし、医薬基盤・健康・栄養研究所によれば、豊胸などの目的で服用する場合の安全性や有効性に関する研究報告は、ほとんどないという。

効果があれば副作用も

 そもそも、本当に女性ホルモンをたくさん取り込むと胸が大きくなるのだろうか?

 「ピル(女性ホルモンを補充する薬)を飲んで胸が張る人もいるので、多少の効果はあるでしょう」

 産婦人科医の田村正明さんは、一定の効果は認めるものの警鐘を鳴らす。

 「効果があるということは、医薬品と同じように副作用もあると考えるべき。サプリだから安全と考えるのは間違い」

 報告されている「生理が止まる」健康被害は、本来は剥離するはずの子宮内膜が増殖を続けていることを意味する。この状態が続くと、子宮内膜増殖症や閉経後の子宮内膜がんになるリスクが高くなるとされる。

 では、女性ホルモンが減少する更年期の女性なら、この成分を摂取しても問題ないだろうか?

 更年期症状が緩和した場合、医師が行う「ホルモン補充療法」と同じ効果が出たといえる。しかし、ホルモン補充療法は更年期の症状を緩和するメリットがある一方、血栓症や子宮内膜がん、乳がんのリスクが高まるデメリットが知られている。

 プエラリア・ミリフィカに効果があるならば、同時に副作用が起きるリスクも考慮しなくてはならないということだ。

 韓国や欧州連合は、この成分のサプリへの使用や販売を禁止している。

 原産国タイでは1日摂取量を100ミリグラム未満と定めている。

 しかし、日本ではサプリに使う際の含有量などに規制はない。

 厚生労働省食品基準審査課は「現在、被害状況についてさらに詳しい調査をしており、その結果を踏まえて何らかの対応が必要か検討したい」としたうえで、「女性ホルモンが不足していると思うような症状がある場合、まずは医師の診断を受けるべきです。サプリによる安易な摂取は控えてほしい」と呼び掛けている。(文化部 平沢裕子)

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