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【赤字のお仕事】「より」は比較に「から」は起点に 使い分けはこれでスッキリ?

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【赤字のお仕事】
「より」は比較に「から」は起点に 使い分けはこれでスッキリ?

 藤井聡太四段の出現で、注目を集める将棋界ですが、引退発表後もメディアから引っ張りだこなのが加藤一二三九段です。

 加藤九段といえば、こんな“読み”の一手がありました。それは、将棋の技術的なことではなく、まさに言葉の読み方のことなのですが…。

 校閲部内である時、「これって、『このかた』って読み方もあるんですね」と言われたことがありました。それは、加藤九段の紹介記事で常套(じょうとう)句のように使われる「神武以来の天才」の「以来」の読み方のことです。虚を突かれた“読み”の一手に、しばし私は辞書との“長考”に沈みました。

 『広辞苑』(岩波書店)では、【神武以来】の項目があり、「じんむこのかた」の読みで、「神武天皇の御代以来。大昔から。由来の極めて古いこと、先例のないことの誇張した表現」の意味が記されていました。

 一方で、産経新聞の連載小説「朝けの空」の中に「奈良朝この方、日本の昔の絹がたぐいなき優秀さを保つてきたことには、…」と「以来」ではなく、「…この方」の表記も見られました。

 ここは出典からの引用箇所で直せないが、本来ならば、「神武以来」に倣い「奈良朝以来」にすべきなのかなと思い、再び辞書にあたってみたところ、『大辞泉』(小学館)には【神武此の方】の表記が出ていました。あまり新聞記事では「神武この方」の表記は見かけませんが…。

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