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【田村秀男のお金は知っている】トランプ政権は対中制裁にビビり始めている! 追加予定の金融機関は小物ばかり…

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【田村秀男のお金は知っている】
トランプ政権は対中制裁にビビり始めている! 追加予定の金融機関は小物ばかり…

主要国・地域の企業債務(2016年末) 主要国・地域の企業債務(2016年末)

 実のところ、大統領周辺では中国に対する金融制裁強化の検討が進んでいる。北朝鮮の核・ミサイル開発をやめさせるためには、外貨入手ルートをふさぐのが最も効果的だ。外貨獲得には中国企業が協力し、中国の銀行が国内外の支店を通じて平壌(ピョンヤン)向けの送金を仲介している。

 米財務省は6月末、中朝国境地帯の遼寧省丹東市の丹東銀行を制裁対象に加え、初めて中国の金融機関をやり玉に挙げた。だが、丹東銀行は地方の中小銀行に過ぎない。

 本欄前回で報じた通り、国際金融のネットワークを使って広範囲に外貨送金を仲介しているのは、大手国有商業銀行の中国銀行であることを、米財務省が突き止めている。制裁とは、中国銀行の国際金融市場からの締め出しを意味し、信用不安とともに中国経済崩壊の恐れが報じる。

 グラフは中国企業の債務の国際比較である。金融とは借金の裏返しであり、それが膨らみ過ぎるとバブル経済となる。中国の場合、企業債務の増加が止まらない。残高は米欧日をはるかにしのぎ、世界合計の企業債務の約3割を占める。中国銀行制裁は、米中激突を招くと同時に、借金で膨れ上がった国際金融システムへの針のひと突きにもなりかねない。

 米財務省は制裁する中国の金融機関を来週中にも追加発表するが、リストからは中国銀行を外し、丹東銀行同様、「小物」ばかりという。ビビっているのだ。トランプ氏特有の強気が失せるはずだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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