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【東北おもしろミュージアム】山間にたたずむ大人の社交場「蓄音機の家」-岩手県西和賀町

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【東北おもしろミュージアム】
山間にたたずむ大人の社交場「蓄音機の家」-岩手県西和賀町

壁一面のSPレコードと10台あるという蓄音機を備えたメーンフロアの解説をする佐藤さん=岩手県西和賀町 壁一面のSPレコードと10台あるという蓄音機を備えたメーンフロアの解説をする佐藤さん=岩手県西和賀町

 知る人ぞ知る中高年に人気の音楽スポット。うっそうとした杉の木立に囲まれた2階建ての農家に開設されて10年余り。湯田ダムのダム湖・錦秋湖南側の山間部にあり、たどり着くには車1台通るのがやっとの曲がりくねった山道を進むしかない。その家の主は地元に生まれ育った佐藤安蔵さん(88)だ。

 20畳ほどの2階のメインフロアはSPレコードが壁一面を埋め尽くし、大正末期から昭和初期にかけて製造された手巻きやモーター駆動の蓄音機10台がそろっている。これとは別に、蓄音機が拾うSPレコード音源を真空管のお手製アンプ、音色ごとに分けたお手製スピーカーで聞けるようにもなっている。

 年代物のSPレコードや蓄音機に囲まれ、部屋の中央に置かれた十数人掛けのソファに身を任せ、懐かしい音楽にひたれるという趣向だ。メインフロアはお酒や食べ物も持ち込める貸切もOK。年配の団体が東海林太郎や霧島昇ら往年のスターの歌声を酒のさかなにして、グラス片手に昔話を弾ませる光景もしばしば見られるという。

 合併前の旧湯田町で昭和46年から町議を6期務めた佐藤さんがあえて不便な山間部にこんな「蓄音機の家」を構えたのには、大きな理由がある。それは「音楽鑑賞には環境が大事」という持論。子供の頃からチャイコフスキーやラフマニノフが大好きだったというクラシックファンの耳をも納得させるのが、雑音の少ないこの地だった。

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