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【正論6月号】日本の周囲は反日宣伝や不当な領土占拠を続ける国だらけ 憲法9条信奉者に考えて欲しい欠格とは 元陸将補 矢野義昭

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【正論6月号】
日本の周囲は反日宣伝や不当な領土占拠を続ける国だらけ 憲法9条信奉者に考えて欲しい欠格とは 元陸将補 矢野義昭

ヘリコプターCH47Jに乗り込む隊員ら=2016年12月17日、陸上自衛隊習志野演習場(彦野公太朗撮影) ヘリコプターCH47Jに乗り込む隊員ら=2016年12月17日、陸上自衛隊習志野演習場(彦野公太朗撮影)

 ※この記事は、月刊「正論6月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。

 近年の日本の安全保障環境はかつてないほど厳しさを増している。中国の尖閣周辺での現状変更の動き、北朝鮮の相次ぐ核・ミサイル実験を見れば明らかであろう。日本がそのような環境に置かれているにもかかわらず、憲法9条改正に反対する世論が今なお約半数を占めている。しかし、以下のような欠格のある9条で、国家国民は守れるのであろうか。

「自衛力」の制約下の自衛隊

 現在の政府解釈では、自衛隊は9条2項が禁ずる「戦力」ではなく、「自衛力」であるとされている。そのため、「自衛力」と「戦力」はどう違うのか、武力の行使は如何なる場合に許されるのかを巡り、しばしば国会で神学論争が展開されてきた。 

 その結果、「自衛力」には政治的に様々の制約が課されてきた。特に、9条の下で許容される自衛の措置としては、従来から、「武力行使の三要件」が必要とされてきた。限定的な集団的自衛権の行使を認める「武力行使の新三要件」が平成26年7月1日に閣議決定されたが、この際も従来の政府解釈の「基本的な論理」は継承された。

 すなわち、自衛権の行使を認めるものの無条件ではなく、「国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという窮迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、そのための必要最小限の『武力の行使』は許容される」との解釈である。  

 この「必要最小限に止まるべき」とする方針の適用例として、攻撃型空母、長距離戦略爆撃機、大陸間弾道ミサイルなどの「攻撃的兵器」の不保持があげられる。

 他方、日米安保条約5条で日本有事の米軍来援が保証されているとなれば、防衛力整備に当たって、自衛隊が独自に攻勢的戦力を持つ必要性は乏しいことになる。核抑止力とともに、国土回復のための反撃力、機動打撃力などの攻勢的戦力については、主に来援する米軍に期待するだけでよい。そのため自衛隊は今では、陸海空とも打撃力、反撃力を欠き、米軍と一体でなければ侵略された国土、領域の回復すらできない、自立性のない防衛力になってしまった。

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