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【映画深層・動画付き】チベットの風景と普通の暮らしを舞台に描く普遍的な親子の物語 「草原の河」ソンタルジャ監督

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【映画深層・動画付き】
チベットの風景と普通の暮らしを舞台に描く普遍的な親子の物語 「草原の河」ソンタルジャ監督

チベットを描いた映画「草原の河」の1場面 (C)GARUDA FILM チベットを描いた映画「草原の河」の1場面 (C)GARUDA FILM

自分とは何者かを探し続ける旅

 その後、急に撮りたいと思って脚本を書いたのが、第1作の「陽に灼けた道」(2011年)で、バンクーバー国際映画祭など数々の映画祭で高評価を獲得。監督として一本立ちを果たし、2作目の「草原の河」へとつながっていった。だが、せりふはチベット語の一方言だし、出てくる人もすべてチベット人というこの映画を作るに当たって、困難はなかったのか。

 「出資したいという人はいたが、何とか自分の資金で乗り切りました」と笑顔を見せるソンタルジャ監督だが、今の中国映画界が商業化の波にさらされていることは認める。

 「文芸作品や芸術作品を撮っていくのは非常に難しい状況だが、それは世界中で言えることではないか。ハリウッド映画は世界中を席巻しているし、特に少数民族の映画を撮ることは、ある程度の困難を伴うことは間違いない。でも私は、これから少しずつ改善されていくのではないかと希望を持っているんです」

 少数民族であっても同じ人間であり、一人一人にさまざまな感情があることには変わりがない。そこで営まれる家族の情景は、世界のどこであっても受け入れられると信じている。

 「私にとって映画を撮る意味は、自分とは何者なのかということを探し続けることなのです。チベットにはまだまだたくさんの物語がある。それらを映画にして、ぜひ世界中の人に見てもらいたいですね」(文化部 藤井克郎)

 「草原の河」は、4月29日から東京・神保町の岩波ホール、5月6日から大阪・十三の第七藝術劇場、13日から名古屋・名演小劇場ほか全国順次公開。

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