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【クローズアップ科学】日本一高い研究室「富士山測候所」に大気化学者ら結集 貸与10年、通年観測でも成果あり

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【クローズアップ科学】
日本一高い研究室「富士山測候所」に大気化学者ら結集 貸与10年、通年観測でも成果あり

日本一高い研究室で大気を測る 日本一高い研究室で大気を測る

 米ハワイ島にあるマウナロア観測所(同3397メートル)のデータと比べると、二酸化炭素濃度は、夏は大陸の植物による吸収で低く、冬は車の排ガスなど産業活動の影響で高いことが分かった。大陸の大気が偏西風で運ばれるためだ。

 環境研の野村渉平特別研究員は「約8年の観測でトレンドも見えてきた。中国経済の動向や、問題となっているインドネシアの焼き畑の状況も分かってくるはずだ」と指摘する。

 有害物質の水銀についても産業技術総合研究所が乾電池程度の電力で動く検出器を開発し、昨夏から通年観測の試みが始まった。

 水銀は石炭の燃焼や、南米など途上国での金採掘で大気中に放出される。産総研の兼保直樹グループ長は「日本は水銀の研究で指導的な役割を期待されている」と話す。ほかにも首都大学東京などが二酸化硫黄の観測を検討している。

目標は常駐観測

 山頂での観測は昨夏、大気化学の研究者ら延べ456人が参加。10年前の倍以上に増えたが台所事情は苦しい。年間予算は約4千万円で、電源や施設補修の費用はNPOが負担しなければならない。08年には雪による電柱の倒壊で500万円の臨時出費を強いられた。

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