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【赤字のお仕事】あなたは「世間ズレ」してますか? でも、その使い方が「ズレ」ているかも…  

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【赤字のお仕事】
あなたは「世間ズレ」してますか? でも、その使い方が「ズレ」ているかも…  

 「彼は良くも悪くも外資系出身者らしい世間ズレしたところがあるでしょ」

 3月2日付で最終回を迎えた、弊紙連載の真山仁氏の小説『標的-特捜検事 冨永真一-』にあった一文(「第五章 突破口 17」から)です。

 この中の「世間ズレ(擦れ)」の意味合いは適切かとの疑問が校閲部内で出され、探ってみることにしました。

 辞書では、「世間にあって苦労し、悪賢くなっていること」(『広辞苑』、岩波書店)、「世の中でもまれたため、世知にたけていること」(『大辞林』、三省堂)、「実社会で苦労したため、純真さが薄れ、ずる賢いところが目につくこと」(『新明解国語辞典』、三省堂)とあります。

 「広辞苑」や「新明解」では、「世間にあって苦労し」「実社会で苦労したため」と幾分“同情的”記述ではありますが、それでも「世間擦れ」の本来の意味は結局のところ、「実社会でもまれ、ずるがしこさを身につけていること」(『明鏡国語辞典』、大修館書店)で、同じ「明鏡」に[注意]として書かれている「世間からずれていることの意で使うのは誤り」ということになります。

 「世間ずれ」の意味を尋ねた文化庁の「国語に関する世論調査」(平成16年度)では

 (ア)世間の考えから外れている…32・4%

 (イ)世間を渡ってきてずる賢くなっている…51・4%

 (ウ)(ア)と(イ)の両方の意味で使う…3・3%

 (エ)(ア)や(イ)のどちらの意味でも使わない…7・8%

 分からない…5・1%

 との結果で、「世間」の半数の人は「本来の意味」を理解していることが分かりました。

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