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【日曜講座 少子高齢時代】世界人口爆発 省力農業で食料難克服を 論説委員・河合雅司 

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【日曜講座 少子高齢時代】
世界人口爆発 省力農業で食料難克服を 論説委員・河合雅司 

日本は“水の輸入大国”

 日本は人口減少局面に入ったが、世界に目を転じれば人口爆発の様相である。

 内閣府の「2030年展望と改革タスクフォース報告書」の資料集は、2015年に73・5億人だった世界人口が、2030年に11・5億人増の85億人になるとの国連推計を紹介している。

 大きく増えるのはアジア(5・3億人増)とアフリカ(4・9億人増)だ。国連推計は2030年以降の世界人口も予想しているが、2050年は97・3億人、2100年には112・1億人と見積もっている。

 人口爆発は食料や水の不足を引き起こす。農林水産省の試算では、2050年の世界人口を養うには食料生産量を2000年比で1・55倍に引き上げなければならない。

 人口が減る日本は生産量の伸びと需要の減少で輸出に転じる品目もあるが、もちろん日本だけが世界の食料争奪戦の例外ではいられない。例えば、世界の水不足は日本を直撃する課題でもある。

 「バーチャルウオーター」という考え方がある。食料を輸入している消費国が、もしその輸入食料をすべて自ら生産したら、どの程度の水を要するかを推計した量だ。

 環境省によれば2005年に日本に輸入されたバーチャルウオーターは約800億立方メートルで、日本国内の年間水使用量とほぼ同水準である。しかもその大半は食料生産に使われていた。

 食料自給率の低い日本は、輸入によって本来必要なはずの自国の水を使用せずに済んでいるのだ。日本は“水の輸入大国”であり、海外の水不足や水質汚濁に無関係でいられないのである。

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