産経ニュース

【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】長引くほど北に有利な対マレーシア人質外交 正男氏殺害容疑者とマレー外交官の「交換」攻防の行方

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】
長引くほど北に有利な対マレーシア人質外交 正男氏殺害容疑者とマレー外交官の「交換」攻防の行方

15日、在クアラルンプール北朝鮮大使館から出てくる北朝鮮人ら。金正男氏殺害事件の容疑者がかくまわれているとの見方がある(AP) 15日、在クアラルンプール北朝鮮大使館から出てくる北朝鮮人ら。金正男氏殺害事件の容疑者がかくまわれているとの見方がある(AP)

 マレーシアの現地警察は外国人死亡事件の場合、一定期間に遺族が現れなければ国籍国の大使館に連絡して引き取りを求める方針という。息子のハンソル氏らとみられる遺族があきらめたことで、遺体は北朝鮮に返還される公算が大きくなった。

 モノ言わぬ遺体は、この暗殺事件の唯一といってよい”動かぬ証拠”だった。北朝鮮の金正恩体制が国家ぐるみで首領の異母兄を殺害したことを世界に知らしめていた。しかし、遺体が北朝鮮に返還されれば、闇に葬られてしまうことになる。

 事件捜査が難航し、事態収拾が長期化すればするほど人質交渉も金正男氏の遺体の行方も北朝鮮に有利になる。しかし、遺体が北朝鮮に戻って「身元不明のキム・チョルという名前の北朝鮮住民」として処理されることを阻止する手段はいまのところ見つかっていない。

(産経新聞編集局編集委員)

このニュースの写真

  • 長引くほど北に有利な対マレーシア人質外交 正男氏殺害容疑者とマレー外交官の「交換」攻防の行方
  • 長引くほど北に有利な対マレーシア人質外交 正男氏殺害容疑者とマレー外交官の「交換」攻防の行方

「ニュース」のランキング