産経ニュース

【原発最前線】福島第1原発を3年半ぶりに視察し、感じた「前進」と「停滞」

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【原発最前線】
福島第1原発を3年半ぶりに視察し、感じた「前進」と「停滞」

3号機の側面。上部のがれきは撤去されたが、側面には事故の爪痕が残る(代表撮影) 3号機の側面。上部のがれきは撤去されたが、側面には事故の爪痕が残る(代表撮影)

4号機の燃料取り出し完了は大きな進歩

 リスク低減という面では、4号機の燃料貯蔵プールにあった1533体の燃料の取り出しが完了していたのは大きな進歩だと感じた。

 4号機は、事故のあった1~4号機のうち、原子炉建屋の損傷が最も大きかった。24年に視察したときは、建屋の側面に複数の大きな穴が空いており、事故のすさまじさをまざまざと見せつけられたのを記憶している。当時は大きな地震などで建屋が崩れ、プールから水が抜けたり、燃料が落下したりすることを懸念する声も少なくなかった。

 燃料を取り出したことでこうしたリスクは無くなっており、廃炉作業は当面、1~3号機に集中できる環境が整っていた。

配管全長は3キロから800メートルに短縮

 事故当初は収束していく姿が想像すらできなかった汚染水の問題も、前進がみられた。汚染水問題とは、原子炉建屋の中に地下水が入り込み、放射性物質に汚染された水が増え続けている問題だ。

 汚染水は浄化しながら原子炉の冷却にも使われており、以前は全長3キロにも及ぶ配管が、敷地を取り囲むように置かれていた。配管も塩化ビニール製で漏洩(ろうえい)のトラブルも相次ぎ、「キケン」と書かれた張り紙が貼られている場所も多かった。それが、今は丈夫なポリエチレン製の配管に置き換えられ、漏洩リスクは激減。3キロあった配管の全長も800メートルまで短縮されていた。

 敷地内に所狭しと並べられた約900基のタンクにたまった汚染水の浄化も進んでいる。タンクも水漏れが相次いだ、ボルトで固定するタイプは全体の2割程度まで減り、信頼性の高い溶接型に置きかえられていた。「30年11月には全てを溶接型にする計画」(東電)なのだという。

続きを読む

このニュースの写真

  • 福島第1原発を3年半ぶりに視察し、感じた「前進」と「停滞」
  • 福島第1原発を3年半ぶりに視察し、感じた「前進」と「停滞」
  • 福島第1原発を3年半ぶりに視察し、感じた「前進」と「停滞」
  • 福島第1原発を3年半ぶりに視察し、感じた「前進」と「停滞」
  • 福島第1原発を3年半ぶりに視察し、感じた「前進」と「停滞」

「ニュース」のランキング